札幌市のお隣、江別市の立命館慶祥中学校で外部講師として「世界経済とこれから求められるキャリア」という内容の講演をしてきました。

どんなことを話してきたのかちょっと共有してみます。

 

 

来年受験を控えた2年生にお話を

 

今回講演に至った経緯は、僕が以前講師として招かれた経済セミナーの参加者に立命館慶祥中学校の先生がいらしていて、「中学生向けに経済とキャリアの話をしてもらいたい」ということでした。

ちなみに会場はこんな感じ。

 

 

急遽講堂が使えなくなってしまったそうで、体育館的なところで200人もの学生さんが集まってくれました。

過去に社会人や大学生向けに講演をしたことはありましたが、中学校は初めての試みだったので、ちょっと緊張したり、今まで考えなかったことを工夫したり。

ラフな格好のヒゲ面パーマ頭の話をどう受け取ってくれるかと内心ドキドキでしたが、後日届いた全員の感想文を読ませていただいたらめちゃくちゃ嬉しい内容でした。

地元北海道の未来を担う若者に、学校では決して教わらないメッセージ。

ちゃんと届いたようだということが何より嬉しかったのです。

 

今回話した内容は、

 

● AIの社会進出

●どんな職業がいいの?

● なんのために働くの?

●「求められる人材」とは?

●「やりがい」の正体

 

などをお話しました。

普段講演している世界経済に加えて、これから受験・就職を控えるみなさんに「自分が今学生だったら本当に聞きたかった仕事と職業の話」

 

 

AIの社会進出について

 

中学生でありながら既に「将来AIとの競争に負けないキャリア形成をしていこう」という内容の教育を受けているというのが驚きでしたが、それに関連して実際AIがどこまで社会進出してきているのか、という話をしました。

 

・「自動運転」と「Amazon GO」に見る「これから無くなる仕事」
→ タクシーなどの旅客ドライバーをはじめ、運送系、教習所の教官など
→ コンビニ店員、スーパーのレジ打ちなど

・米投資銀行のトレーダーは最盛期600人から現在2名へ

・医療や弁護士もAIが参入

 

無くなる仕事がある一方で、現在のYouTuberに代表される「新たな仕事」も生まれるよ、という話をしました。

各業界が人材不足に悲鳴を上げている状況なので、ロボット化は避けられない流れにありますが、一方で今は想像も付かないような仕事が登場してきます。

 

ここで特に強調したのは、「知っているモノにしかなれない」ということ。

今目指している職業は知っているモノから選んだに過ぎず、知らないものは目指せないし、「興味ない」と言っているものは「詳しく知らない」という表現の方が実態に近いと思うのです。

 

 

職業選択よりも「ライフスタイル」

 

同校では(偏差値が高いこともあってか)将来医者になりたい、弁護士になりたいという子が多いそうです。

日本人は「将来何になりたい?」と聞かれて職業名で答えるのが一般的ですが、世界的に見るとこれはとても珍しい、という話があります。

諸外国では「○○のようなライフスタイルを送りたいから医者を目指している」とか、「△△のような活動をするために弁護士を目指している」という答え方をするそうです。

日本人は特定の職業に就くことを目的としていますが、諸外国では目的は別にあって、職業はそれを実現するための手段と捉えています。

 

以前他の記事で、「職業を選択したつもりが、自動的にライフスタイルも選択している」というようなことを書きました。

 

 

たとえばサービス業を選ぶと、

 

・週末はほぼ仕事

・週末休みの友達とは疎遠になる

・長時間労働、休日出勤が多くなる

・会社規模とポストによっては転勤族になる

 

というライフスタイルが自動的に決まります。

特定の職業になることを目指した人が希望通りの職業についても「あれ?こんなはずじゃ・・・」という状況に陥っていることを、学生時代には知る由もありません。

職業(=仕事)はあくまで手段であって目的ではないから、まずは「将来どんな生活を送りたいか」を目的として、「どんな職業に就けばその生活が実現できるか」を逆算しようという話をしました。

 

 

「パラレルワーク」という働き方

 

働き方改革が世を騒がせていますが、本当はもっともっと働き方は変化してきています。

僕自身、大学を出て就職して、しばらくはサラリーマン一本でしたが、今ではいくつもの仕事を手がけていて、サラリーマン時代よりも収入は高く、全部が一気に0になることはあり得ないという意味でも、今の方が安定しています。

 

「仕事はひとつじゃなくていい」という価値観。

「生活するための仕事」「収入を増やすための仕事」「ライフワーク」など、役割ごとに仕事を持って、収入源も複数持つこと。

 

 

今まさに特定の職業を目指して勉強に励んでいる彼らには、寝耳に水な話だったようです。

2012年頃から「副業時代が来るぞー!」とオオカミ少年のように言い続けてきた僕ですが、2018年になっていよいよ国が副業を推進するようになりました。

 

 

「複数の仕事をするのが当たり前」という時代は、本当にすぐそこまで来ています。

「会社が終わってからバイト、休みの日にバイト」では長続きしないし、人材としての市場価値も上がりません。

全く別の働き方をしていくことが、ある意味これから求められるキャリアです。

 

 

金融・経済を踏まえた人生設計

 

これは経済セミナーで話していることですが、経済学者トマ・ピケティは論文の中の一節で「一生懸命働いても、株や土地をたくさん持って寝てる人には勝てない」という旨を発表しています。

これも「本業+バイト」じゃダメな理由のひとつです。

日本人は特にこの傾向が強いんですよね。

 

インフレしても給料に還元されないから収入が増えず、支出ばかりが増えていっていますから。

「一生懸命働いて増える収入」よりも、「物価上昇・増税」などによる支出が増える速度の方が早いんです。

それでも「働くことが美徳」の日本人で、先進国の中では唯一と言っていいほど、未だに投資や資産運用には懐疑的なので、働くことでしか収入を得られない人が大半、実質賃金はもう何年も下がり続けているという惨状です。

節約のカテゴリでも書いていますが、投資元本は収入を増やさずとも「格安SIMにする」とかの支出を減らす節約で作れるので、経済情勢やお金についてもっと勉強して、若い内から賢くお金を稼ぐことが必須スキルになってきています。

こんな具合で、「世の中のトレンド」「職業の選び方」「選択肢の増やし方」「お金のこと」など、本当に学生の内に聞いておきたかったし、知っていればもっと自分の人生が加速したなーと思うことを中心に講演させていただいたのでした。

 

 

講演する度に新たな気付き

 

色々な場所、色々な方々に向けて講演する機会をいただいていますが、話しているこっちが学ばせてもらうことが毎回あります。

毎回聞き手の反応を見て、「あ、この話はあまり知られていなくて、詳しく知りたい話なんだな」とか、「軽めだったこの部分をもっと掘り下げた方がいいんだな」とか。

今回は全員が感想文を書いてくれたことで、今後の改良の材料はたっぷりです。

 

また今回一番感じたのは、「学習環境ってマジで大事」ってこと。

公立私立の違いはあると思いますが、中学生の頃からキャリア教育があって、既にAIと渡り歩いていくことを意識しているというのは、普通の中学生が天然で持てる視点では到底無くて、それは学校や先生方が作った学習環境によるものです。

 

通っている学校がどんな方針か?

付き合っている友達の関心事は何か?

自分は余った時間を何に使っているか?

 

こんなことの積み重ねが、特に対策しなかった人と大きな差を生むんだなと痛感しました。

今回得た学びを再び活かして、今後も「次世代の稼ぎ方」や「これからのキャリア形成」について情報発信していこうと思っています。

というわけで、こういった分野に関心がある方は引き続き当ブログやTwitter、LINE@などをよろしくお願いします!

 

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